自律神経失調症
「自律神経」は、「交感神経」と「副交感神経」という二種類の神経のバランスにより保たれています。
このバランスが崩れ、様々な不調があらわれた状態を「自律神経失調症」と言います。
ストレスや疲れが原因になることが多く、改善の為には、ストレスを溜めない生活や食習慣の改善などが有効です。
漢方では自律神経失調症は「気」の不調が原因と考えられています。「気」が不調になる事で「気」「血」「水」のバランスが崩れ、不調や病の原因となります。
治療の進め方は、なぜ「気」の不調が起きたのかを体質や環境なども含めて診断し、最適な漢方薬を処方致します。
自律神経の悩みを漢方薬で解消!その理由をやさしく解説
自律神経の悩みといえば「自律神経失調症」です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、両者は絶妙な関係で心身のバランスを保っています。しかし、職場や学校など環境が変わると、両者のバランスに乱れを生じて不調を起こす「自律神経失調症」を発症することがあるのです。そのような自律神経の悩みに漢方薬が効果を発揮することがあります。今回は、自律神経の悩みと漢方薬について解説します。
1.自律神経とは
自律神経は末梢神経のひとつで、全身に分布していて、血管・胃・腸管・肝臓・腎臓・膀胱・肺・心臓・瞳孔・性器に汗腺・唾液腺・消化腺など、人体のさまざまな内臓を支配しています。自律神経は大脳の命令から独立して、自立して働いています。そのため内臓や器官を本人の意志で自由に動かすことはできないのです。食べ物を消化したり、心臓が休みなく動いたりするのは、主に自律神経の働きによるものです。
1-1.自律神経は交感神経と副交感神経の二つ
自律神経には交感神経と副交感神経の二つの系統があります。二つは相反する働きをします。交感神経は緊急事態やストレスの多い状況に遭遇すると、体の状態を整える働きがあります。そのため交感神経は心拍数を増やし、心臓の収縮力を高めて、呼吸がしやすくなるように気道を拡張します。また発汗・瞳孔の散大なども交感神経が作用して起こされます。
一方、副交感神経は日常的な平穏時に活躍します。副交感神経は心臓の心拍数を減らし、血圧を低下させます。また消化管を刺激して、食べ物の消化や不要物の排泄を促す働きをコントロールします。大まかにいえば、運動や仕事をするときは交感神経がメインとして働き、食事や睡眠のときは主に副交感神経が働いているのです。
このような機能を持つ自律神経が病気を発症すると、体のあらゆる部分とあらゆるプロセスに影響を及ぼす可能性が出てきます。そのような病気の代表が自律神経失調症です。次章で詳しく解説します。
2.自律神経の悩み「自律神経失調症」
自律神経の悩みといえば「自律神経失調症」です。自律神経を構成する、交感神経と副交感神経が良好なバランスを乱し、さまざまな体調不良を引き起こします。自律神経失調症は、個人により原因も症状もさまざまです。
2-1.自律神経失調症の原因と症状
自律神経失調症の原因として、よく取りあげられるのが「ストレス」です。現代人は、厳しい競争社会に生きているだけに、日々過度なストレスを感じている方が多く、自律神経のバランスを乱している方も多くいます。
自律神経失調症が原因して引き起こされるのが、頭痛・めまい・倦怠感・疲れやすさ・吐き気・下痢・便秘・耳鳴り・肩こりに生理不順など、体の各所にさまざま不調が現れるのです。自律神経は人間の生存上必要になる、体の調整機能をつかさどっています。そのため両者のバランスが崩れると、体の器官がいろいろな不調を引き起こすのです。
2-2.自律神経失調症の治療方法
自律神経失調症の原因となる自律神経のバランスの乱れは、他の疾患が原因している場合もあります。そのような場合は原因となっている疾患について、治療しましょう。診察を受けても疾患が発見されない場合は、日頃から自律神経のバランスを整える行動をとることが必要です。
なにより、ストレスをため込まないことです。これはかなり難しいことですが、たいへん重要になります。スポーツに没頭したり、映画を観たりして、心からリラックスできる時間を作り、ストレスが原因となっていることをひと時でも忘れましょう。
2-3.規則正しい生活を送る
自立神経の乱れの原因に、不規則な生活習慣があります。暴飲暴食や喫煙などは自律神経の乱れを誘発します。また、慢性的な寝不足や、偏った食生活や過度にカフェイン含有の飲み物を飲むこともよくありません。日頃から規則正しい節度を持った生活を送りましょう。
3.自律神経の悩みに漢方薬
自律神経の乱れからくる「自律神経失調症」。そのような自律神経失調症に、漢方が効果あります。漢方では自律神経の失調状態を「気」の病と捉えています。「気」は、体を巡る循環要素で、生命活動を支えるエネルギーです。
その「気」が、全身の隅々まで十分に巡っていれば、心身ともに健康といえます。しかし心理的モヤモヤ・疲労・睡眠不足など、ストレスを引き起こす負荷が積み重なると、気の巡りが乱れて、自律神経失調症を発症するのです。浅い眠りや動悸やめまいが起こり、さまざまな体の変調が発症します。漢方はこのような気の巡りの乱れを整え、正しく循環するように心掛けることが重要と考えています。
3-1.バランスの乱れを改善する漢方薬
漢方には自律神経失調症に効く定番の漢方薬はありません。そこで重要なのが、自分に起きているバランスの乱れや不調に、効果的に働く漢方薬を選ぶことです。漢方の血の不足から起こる、不安感・不眠・動悸などは、血を補う漢方薬を服用し、生活改善で良化を目指しましょう。漢方の気の不足や滞りの原因で起こるイライラやのぼせは、気を巡らせる漢方薬を服用し、規則正しい生活で改善を図るのです。
4.まとめ
多忙な現代人は心の底からリラックスできず、ストレスもたまり、自律神経の悩みといえる自律神経失調症を発症する方が多くいます。自律神経失調症に特効薬はなく、ストレスから解放されることが大事ですが、実際にはストレスゼロにはなれません。可能な限り、ストレスを忘れ、規則正しい日常生活を送り、自律神経失調症を遠ざけましょう。
「新川薬品 野嵩店」は、沖縄県宜野湾市野嵩で創業し、皆様からご愛顧をいただき、37年を迎えました。常に当店はさまざまなお客様のお悩みと真正面から向き合い、悩みの解決に努めてまいりました。自律神経のお悩みもお受けいたします。これからも漢方薬の可能性を最大限引き出し、皆様が誰にも言い出せなかったお体の悩みに、真摯に対応していく所存です。ぜひ当店にどのような問題でもご相談ください。