鹿茸大補湯(ろくじょうだいほとう)

毎日の気力と活力を増進!

鹿茸大補湯ろくじょうだいほとう(ロクジョン)

鹿茸大補湯は、疲労倦怠、食欲不振などで栄養状態が低下した症状に用いられる処方です

鹿茸(ろくじょう)とは?

鹿の角の成長はとても早く、3日で1cmも伸びるといわれています。生え始めた鹿の角は、その茸のような柔軟さと、驚異的な成長力から、「鹿茸[ろくじょう]」と名付けられました。
漢方の古典といわれる『神農本草経[しんのうほんぞうきょう]』にも、「悪血、寒熱驚癇を主治し、気を益し、志を強くし、歯を生じ」とあるように、力強く伸び始めた幼角を採取した「鹿茸」は、体力増進・強壮に非常に優れた漢方薬として「人参」とともに用いられていたようです。

「活血力」で「瘀血」を解消しよう!

漢方の考えでは、「鹿茸大補湯」には「温腎補陽[おんじんほよう]」「健脾益気[けんぴえっき]」「補腎益精[ほじんえきせい]」の3つのはたらきがあるとされます。

温腎補陽
(おんじんほよう)

「温腎補陽」とは、エネルギーや熱のもととなる「陽[よう]」を補い、「腎[じん]」を温める、という意味です。ここでいう腎とは、人の生長や生殖にかかわる機能を指しており、「寒がる」「手足が冷え、足腰がだるい」「元気がない」などに効果があるとされます。女性に多い冷え症に対応するのは、このはたらきです。

健脾益気
(けんぴえっき)

「健脾益気」とは、胃腸などの消化器系(脾)を健康にして、元気のもととなる「気」を益[ま]す、という意味です。きちんと食事をとることは古来より重視されており、この健脾益気の作用が「胃がもたれ、食欲がない」「疲れやすく、気力がわかない」「胃腸の調子が悪い」などにはたらきかけます。

補腎益精
(ほじんえきせい)

「補腎益精」とは、人の生長に関係している「腎」を補って、精気を益す、という意味です。このはたらきが滋養強壮に導いて、「腰やひざがだるい」「めまい、耳鳴りがする」「精気がない」などに効果を発揮するというわけです。

 

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